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こんどは乙部も、岩谷の訴えを受け入れた。 「異議を認めます。弁護人は質問を変えてください」 佐方は大人しく引き下がった。この発言に岩谷が異議を唱えることも、乙部が異議を認めることも想定内だった。佐方が岩谷の立場だったとしても、同じように異議を唱えたし ...
新堂冬樹さんによる小説『ダークジョブ』を連載中!1985年――東京・歌舞伎町で闇金融の世界に飛び込んだ片桐は、激しい「切り取り」に辟易しながらも、いつしかその世界に魅入られていく……。闇金、特殊詐欺、そして闇バイトへと繋がる裏社会を、鬼才が徹底的に描 ...
主人公と同じ経験があるわけではないけれど、彼女の痛み、諦念、静かな憤りは自分もよく知っている。そんな胸の疼きを感じながらページをめくり続けたのが、片島麦子の新作長篇『ギプス』である。
岩井圭也さんの人気小説「最後の鑑定人」シリーズが待望のドラマ化! 現在フジテレビ系(毎週水曜、22:00~)で放送中です。今回、岩井さんと、ドラマで主演の土門誠を演じている藤木直人さんの対談が実現しました。大学の理系学部出身という共通点のある「理系脳 ...
2025年7月2日に発売され、即重版となった夢見里龍氏のホラー小説『奇妙な家についての注意喚起』。〈全ての部屋に排水口がある家〉〈ドアノブが二つ付いた家〉など、著者がWEB上で見つけた「奇妙な構造をした家の体験談」を小説の形に書きおこした本作。記事担当者であるカドブン編集部員も発売直後に読了し、あまりのリアリティにぞっとしてしまった。現在流行中のモキュメンタリーホラー作品として、非常によくできてい ...
昼は強い日差しを浴びてへとへとになり、夜は蒸し暑さでなかなか寝付けない。はやくカレンダーをめくりたい。できれば3か月分くらいひと思いに……! そんな季節にひときわ輝くもの――それが角川ホラー文庫です! 夏といえばホラー。ホラーといえば夏。本記事では、 ...
柾木政宗(まさき・まさむね) 1981年、埼玉県生まれ。2017年『NO推理、NO探偵?』で第53回メフィスト賞を受賞しデビュー。『朝比奈うさぎの謎解き錬愛術』『まず、再起動。 ITサポート・蜜石莉名の謎解きファイル』『まだ出会っていないあなたへ』など著書多数。
しばらく入手困難な時期が続き、古書店でも価格が高騰していた『べっぴんぢごく』が装いも新たによみがえった。 岩 いわ 井 い 志 し 麻 ま 子 こ がデビュー以来書き継いできた「岡山もの」の集大成にして、岩井ホラーの一頂点ともいえる傑作である。
本と読者を繫ぎ、新たな出会いをもたらす大切な「場」である書店。実は全国各地で、毎月のように新しい書店やリニューアルオープンの店舗が誕生しているのをご存知ですか?本連載ではそんな新しい書店で働く書店員さんに、「今年読んでほしい本」をご紹介いただきます!
角川ホラー文庫初登場の嗣人さん。「夜行堂奇譚」シリーズで注目を集め、続々と新刊を刊行するホラー界最注目の作家だ。10代から小説を書き始めたという著者。ちりばめられた民俗学的知識、魅力的なキャラクター、エンタメ作品としての完成度はデビュー作と思えない傑 ...
2020年春、コロナ禍によって「いつも通り」の日常がすべて消え去ったある日。茨城県に住む高校2年生の亜紗、東京の中学に入学したばかりの真宙、長崎県五島列島に住む高校3年生の円華……それぞれ離れた場所に住む中高生たちは、コロナ禍で複雑な想いを抱えながら ...
先日の、第173回直木賞は残念ながら受賞作なし、となりましたね。もう各自勝手に好きな本を選ぼうぜ! という人あり、この機会に過去の受賞作を読み返そうというムーブあり、別の形でお祭りを楽しもうという機運が生まれていたり……前回『藍を継ぐ海』で受賞された ...